看護師と言えば給料もいい、安定している…などいいイメージもある一方で、きつい、汚い、危険=3Kで大変な仕事というイメージも強いですよね。
更にもっと言えば帰れない、休暇が取れない、化粧がのらない、婚期が遅れるなんていう7K、9Kなんて言われ方もしているようで、看護師をやっている身としては悲しくなってきます。
確かに看護師は、排泄のケアなども当然含まれてきます。
よく一般職の人に言われることが「人のトイレのお世話とかもするんでしょ?私には絶対無理。」というようなこと。
人の排泄ケアが出来るからすごい人なんていう、よくわからない尊敬のまなざしで見られることも。
でもそんな看護師のみなさんも、正直進んでやりたい仕事ではないですよね。
最初のうちは誰だって抵抗があるのは当然だし、段々と慣れていくものではあっても、時々ふと悲しくなってしまうなんてこともあると思います。
今回は、世間一般的には汚いと言われるような看護師の仕事を楽しくこなしていくコツや、どんな職場ならそういった仕事が少ないのか?をお話していきますね。
看護師の仕事内容で汚いと思われているもの
- 排泄ケア
- 吐物処理
- 痰の吸引
こういったケアが、主に看護師のお仕事の中で汚いと思われているものだと思います。
排泄ケアの中にはオムツ交換もあれば、導尿や摘便もあるし、尿器やポータブルトイレの洗浄といったものもあります。
痰の吸引をしていれば咳も出ますし、唾も飛び散ります。
こういった仕事が全てというわけではないですが、病棟の特色によってはこういう仕事の方が多いというところもあります。
特に、動けない高齢者の人が多い病棟などでは、こういったケアがかなりのウェイトを占めるようになってきます。
看護師は排泄ケアなどの仕事を汚いと思ってはいけないのか?
看護師だって人間だもの。誰だって最初は抵抗があるものです。
でもやっているうちに慣れも出てきます。
慣れていく事で顔色一つ変えずにケアができるだけであって、排泄物そのものに対する抵抗感がないわけではないと思います。
ただ、患者さんの気持ちも考えなくてはなりません。
患者さんだって、好きでそういったケアをお願いしているわけではありません。
出来るものなら自分でやりたいはずです。
そういうケアを他人にお願いしなければならないって、とても恥ずかしいと感じることだし、悲しくなってしまいますよね。
そういった患者さんの気持ちを考えて、看護師はケアをしなければなりません。
自分は看護師なのに、排泄ケアを汚いと思ってしまって情けない…と自分を責める必要はありません。
それは普通の事です。ただそれが顔に出てしまっていると患者さんを傷つけてしまうことになるので、注意しましょう。
看護師の汚いと言われるようなお仕事でも、楽しくするコツはあるの?
排泄ケアに対する抵抗感がぬぐえないとお悩みのあなたに、楽しくなるコツをいくつかご紹介しましょう。
発想の転換
まずは、考え方を切り替えましょう。
排泄ケアって、単純に汚い仕事というだけではありません。とても大切な仕事でもあります。
排泄物から分かることってたくさんあるし、排泄が出来るということはとても重要なことです。
排泄物をよく観察し、患者さんの状態をアセスメントすると身体に起きている、いろんなことがわかります。
看護師である以上、ただ単にオムツを交換するだけでなく、性状などをよく観察し次のケアに活かしていけるように心がけると、排泄ケアが楽しくなってくるかもしれません。
排泄ケアのスキルを上達させる
- いかに患者さんに負担をかけることなくオムツを交換するか
- いかにきれいに身体にフィットさせて、オムツを装着させるか
- いかに的確に気道にカテーテルを挿入し、痰を吸引するか
など、排泄ケアにまつわるスキルを上達させていくと、自分自身のモチベーションも上がってくるかもしれません。
なんでもそうですが、得意になると自然と好きになると思います。
排泄ケアが得意になれるように色々研究したり、勉強すると視野が広がり、排泄ケア=汚い仕事から、排泄ケア=得意で好きな仕事に変わっていくかもしれません。
患者さんからの信頼
排泄ケアはとてもデリケートなケアでもあります。
少しのことで患者さんの自尊心を傷つけ、その後の排泄行動に影響を与えかねません。
患者さんからしてみれば、いかに短時間で手際よく、苦痛も最小限で排泄ケアを済ませてくれるかということは最重要項目です。
これができる看護師は、患者さんからの信頼もとても厚いです。
点滴が上手な看護師と排泄ケアが上手な看護師は、同じくらい患者さんから信頼されます。
看護師だってやりたい仕事ではありませんが、患者さんはもっとやらせたくないことでもあるんです。
それを最小限の時間で済ませ、且つ嫌な顔せずにやってくれるというのは患者さんにとって重要です。
こちらが嫌な顔をしたつもりがなくても、患者さんはほんの些細なことに敏感に反応し傷ついてしまいます。
笑顔で対応するだけでも患者さんの気持ちは軽くなるし、信頼も得られます。
どうしても排泄ケアに慣れない時は、病院以外の仕事を選ぶのもありです
いろいろやってはみたものの、やっぱり自分にはどうしても汚物処理などに対する抵抗感が強くてストレスがたまる。
そう感じてしまうことに対する自己嫌悪で、またストレスがたまる。
この繰り返しだと、看護師の仕事も楽しくなくなってしまいますよね。
そういう時は、職場環境を変えてそういったケアをしなくても済む環境で働くという方がいいかもしれません。
同じ看護師なのにそんなに都合のいい職場環境って、そうそうないのでは?と心配になるかもしれませんが、探してみると案外そういう職場もあります。
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でもどういった場所なら、排泄ケアをせずに看護師として働くことが出来るんだろう?
看護資格を活かして、病院以外の職場で働く
単純に考えると、病院という場所だと頻度の差はあったとしても、排泄ケアがまったくない環境というのはなかなか難しいような気がしますね。
病院以外の場所の方が、そういったケアを回避できそうな気がします。
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企業ナース
会社の医務室や健康相談窓口などに勤めると、完全に排泄ケアとは無縁の世界です。
他にも医療関係の会社に勤めて営業に出るという仕事もありますが、本来の看護師業務とはまた違ってくるかもしれませんね。
通所施設
ある程度看護師らしい仕事をしつつも…ということであれば、デイサービスなどの通所施設もいいかもしれません。
高齢者のデイサービスであれば完全にゼロにはならないかもしれませんが、基本的には介護職員が身の回りのことは行い、看護師は健康管理や記録に専念できるところが多いです。
なので、病院勤務に比べたらそういった仕事ははるかに少ないです。
献血センター
あくまで排泄処理に抵抗はあるけれど、血液は大丈夫!ということであれば、献血センターも排泄ケアはありませんね。
ただ血液を扱うことに変わりはないので、感染のリスクなどにはさらされていることにはなります。
地域包括支援センター
地域包括支援センターは、各自治体が設置している地域住民の介護予防相談窓口となっている機関です。
ここには保健師やケアマネージャーもいますが、看護師も勤務することが可能です。
主には相談業務がメインとなっていますので、排泄ケアに関わることはほぼないでしょう。
また、ケアマネージャーになるという手段もありますが、そのためには5年以上の実務経験と試験に合格することが必要になってきます。
排泄ケアは避けつつ、病院で働く
看護師の免許を持っているからには、やっぱり病院で看護師として働きたい。
でも、どうしても排泄ケアに対する抵抗がぬぐえない。
そういう方にお勧めの勤務環境を考えてみましょう。
個人クリニック
クリニックであれば入院患者さんではないので、排泄ケアの頻度はぐっと下がります。
ただ科によっては検尿、検便、大腸検査などを行うこともあるので注意が必要です。
眼科や皮膚科など内科系ではないクリニックであればそういった検査も少なく、排泄物に触れる機会はほとんどないと思います。
美容系のクリニックであれば間違いなく、排泄ケアとはほぼ無縁の世界だと思います。
病棟や外来以外の部門で働く
大きな病院だと、病棟勤務や外来勤務以外の働き方もあります。
たとえば、地域連携室や治験対応などです。
こういった場所であれば、直接患者さんの体に何かをするというよりは連絡・調整業務がメインとなるため、排泄ケアの機会はほとんどありません。
ただ、それほど多くの看護師を必要とする場所ではないので、希望してもなかなか配置転換をしてもらえないかもしれないというところは難点です。
専門的な資格を取る
自分が興味のある分野があるのなら、その分野の認定看護師や専門看護師の資格を取るというのもいいと思います。
そういった資格を持って、専任の業務につかせてもらえば分野にもよりますが、排泄ケアの機会はかなり減ると思います。
たとえば感染管理や緩和ケアなどは、認定看護師を専任で活動させることで病院は加算を取れたりするので、そういった専任のポジションを積極的に作っている病院も多いですよ。
「看護師は汚い仕事だから辞めたい」はもったいない
思った以上に排泄ケアを避けても看護師として活躍できる場所はたくさんあったと思いますが、いかがでしたか?
看護師なんだから排泄ケアは当たり前!と割り切れる人もいれば、分かっていても抵抗感をぬぐえないという人もいて当然です。
そう思うことに罪悪感を感じて自分を責めてしまうくらいなら、もっと自分に合った働き方を見つけた方が、看護師という資格を大切に出来ると思います。
みんな平然と排泄ケアをこなしているように見えると、なかなか人には相談しにくい悩みですよね…
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