この記事では美容外科看護師歴10年の私が、美容外科看護師の大変さやデメリットをリアルにお話ししていきますね。
美容外科看護師のデメリット
1.看護師としてのスキル低下
美容外科で使う看護師としての技術は、かなり限られています。
主に使うのは注射や点滴、採血、手術の介助、清潔不潔の区別などです。
病棟でも科が変わると前の病棟での知識は忘れてしまいがちですが、美容外科で働いていても同じ現象が起きます。
例えば長年美容外科に勤めていると、病棟時代に覚えた疾患や治療法、薬剤など使わない知識はどんどん忘れていってしまいます。
大きな手術がバンバンあって、挿管介助や手術中の管理等を頻繁に行っていればまだいいのですが、クリニックによっては脱毛や肌治療がメインのクリニックもあります。
そういったクリニックで働いていると、看護師としてのスキルは低下していく傾向にあるので、再び大きい病院には気分的にも戻りにくくなります。
とはいっても注射や点滴が多いクリニックであれば、そのスキルはキープできるし、やる気さえあれば、再び病棟に戻ることは不可能ではありません。
本人のやる気の問題です。
ただ1度美容外科を経験してしまうと、専門的な看護がよっぽど好きでなければ、夜勤がなくて高収入、自分もキレイでいられるなどメリットも多いので、戻りたいと思わないかもしれません。
2.美容外科自体に就職しにくい
大手のクリニックは別ですが、小さなクリニックはスタッフが少ない分、関係は濃くなりがちです。
そうなるとなかなか辞めにくいし、待遇のいい美容外科は人気もあるので、そもそも空きが出にくいです。
タイミング良く入れたら、かなりラッキー。
実際私も3年間ずっと探していましたが、なかなか見つかりませんでした。
逆に常に求人募集しているクリニックは、待遇が良くなかったりブラックだったりする可能性もあるので注意が必要です。
3.ノルマのあるクリニックもある
クリニックにもよりますが、ノルマが厳しかったりすると精神的に辛かったり、スタッフ同士がギスギスしたりすることもあるようです。
ただ、うちのクリニックのようにノルマがまったくない所もあるので、自分の好みに合わせて選びましょう!
でもこういった内部情報って、なかなか自分では聞きにくかったりしますよね…
そんな時は内部情報に詳しい転職サイトに登録して、ノルマの有無やスタッフ同士の関係性などを事前に調べておくと安心ですよ。
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4.終わる時間が遅めだったり、残業の多いクリニックもあり
クリニックの意向によりますが、接客業で会社帰りに来たい患者さまも多いので、遅くまで開院しているクリニックも多いです。
毎日どれくらい残業時間があるのか、残業代がしっかり出るのかは求人情報誌ではわからないので、絶対に美容外科に詳しい転職サイトで確認することをおすすめします。
美容外科よりも美容皮膚科のほうが18時までなど、早く終わりやすい傾向があるのでママ看護師には人気のようです。
逆に大きな手術がある美容外科だと、残業も多く、その分お給料もたくさんもらえる傾向があるので、若手の独身看護師に人気です。
大手のクリニックは、若い看護師が多いようです。(転職サイト情報です)
5.病棟とはまた違った責任を感じる
看護師が直接、脱毛などの機械を照射する美容外科。
美容外科の機械はエステの機械に比べ、出力が高い分効果も高いのですが、反面、火傷などのトラブルが起こりうる可能性もあります。
当然、火傷やトラブルがあったり、接客態度に問題があるとクレームが来ることもあります。
安全にしっかりムラなく照射できたかはもちろん、接客態度が不快と思われてしまわぬよう、照射技術や接客態度を常にレベルアップしていく必要があります。
自分が施術を担当するからこそ、やりがいや喜びも大きいけれど、病棟とは違った責任もあるということですね。
とはいっても病棟のように、すぐに命に関わることに一人で対応することはないので、そういった意味では働きやすいかもしれません。
6.土日祝日は休めない
美容外科で働いていると、土日祝日のお休みがかなり取りづらくなります。
私の働いているクリニックでは、土日休みが月2日ほどです。
クリニックによっても土日休みを取れる程度は違いますが、世間の休みが書き入れ時の美容外科では、土日休みはあまり取れないと思っておいた方がいいでしょう。
また、同じ理由で美容外科の繁忙期は春休み、夏休み(お盆)、冬休みなど、世間の連休の時期になります。
そういった時期にまとめて休みを取るのも難しいかもしれません。
基本的には旅行に行く時なども、閑散期の平日に休みを取って行く感じになるので、旅行代金が安い・空いているなどのメリットはあります。
ただ、子供がいる家庭では土日が保育園が休みだったり、行事があったりして両立しにくいので注意が必要です。
美容外科看護師として働いていて、大変なこと
機械の照射を覚えるまでが大変
私が美容外科で働いて1番大変だったことは、機械の照射です。
クリニックによっても扱う機械は違いますが、その機械の種類が多ければ多いほど、覚えることが多くなります。
シミ、肝斑、脱毛、毛穴など、悩みによって照射する機械も変わってくるので、正直、研修期間は1番大変な時期でした。
機械の照射は器用さなど、向き不向きもあるので、初めはうまくいかなくても諦めずにひたすら練習あるのみだと思います。
マジメに練習を積み重ねれば看護技術と同じで、上手になっていくものなので、諦めないで欲しいです。
逆に一度覚えてしまえば、産休育休に入っても体が覚えていたりするので、使える技術になります。
ただし、油断した頃に火傷やトラブルが起きてしまい、凹むこともあるので、患者さまに施術する時は常に気を張っていってくださいね。
割と立ちっぱなしの仕事が多い
美容外科というとゆったりした仕事のように感じるかもしれませんが、実は常に立ちっぱなしの仕事です。
患者さまをお部屋まで案内したり、手術の介助についたり、手術の準備をしたり。機械の照射も立って行うものが多いです。
(中には座って照射するものもありますが)
特に大きな手術につくと1日中、立ちっぱなしだったりしますが、病棟時代と比べるとマシかもしれません。
とはいえ、美容外科看護師も足の疲れを取るストッキングや靴下などは必需品です。
美容外科看護師=楽と言うイメージは失くしておいたほうが無難ですよ。
実は肩こり・腰痛の元である、中腰の作業も多い
体位変換などがない美容外科看護師は、肩こりや腰痛はなさそう!と思うかもしれませんが、実はそんなことはありません。
なぜならば、手術の介助や機械の照射は下を向きながら、中腰で行う作業が多いからです。
全身脱毛の照射のあとなんて、首や肩がバキバキになります。シップや骨盤ベルトを常備しているスタッフも多いです。
肩こりや腰痛を軽減するためには、ちょこちょこ合間に伸びやストレッチを心がける必要があります。
最初は手術が怖い、という人も
という人は多いです。
実際初めて入った手術が長時間の手術で、緊張もあって見学途中で倒れてしまったという経験は、美容外科看護師の中ではあるあるです。
実際私も研修期間に立って、カウンセリングを聴いている最中に気分が悪くなったことがあります。
慣れない緊張や血液などを見て気分が悪くなってしまう方は多いですが、そんな方も慣れてくれば立派な美容外科看護師になっていきます。
よっぽど血液が苦手というわけでなければ、そこまで心配しなくてもいいかもしれません。
美容外科看護師は大変なこともあるけれど、メリットもいっぱい!
この記事では、美容外科看護師のデメリットや大変さなどをお伝えしてきました。
どんな仕事でもメリットがあれば、デメリットもあります。
でも、こんなデメリットも含めて、私は病棟看護師の仕事よりも美容外科看護師の仕事が大好きです。
あなたももし、美容外科看護師になろうか迷っているのであれば、お近くに条件の良い美容外科の仕事がないか探してみるといいですよ。
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