整形外科で働く看護師に聞く!整形外科の魅力と必要なスキルとは?

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こんにちは。りえです。

 

外科は外科でも整形外科って、ちょっと特殊な感じがしますよね。

 

内臓を扱うのとはちょっと違って、骨って正直よくわかんない。

 

だから外科で働いてみたいんだけど、整形外科はちょっと…なんて尻込みしてしまったり。

 

手術をすればすぐ元気になる!

 

病気というより外傷が多いのでは?

 

整形外科についてこういったイメージを持つ人は多いかもしれません。

 

 

しかし整形外科でも骨の癌脊髄損傷といった疾患もありますし、感染のリスクもあったりと実は整形外科の看護師に求められる知識や技術は高いのです。

 

今回は整形外科で働いてみたいかも、と興味をお持ちのあなたに整形外科歴8年の当ブログライターの「Yuki」さんが、気になる仕事内容や整形ならではの特徴などをお話してくれましたよ。

 

参考になったらうれしいです。

 

整形外科の仕事内容は?

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基本的な流れは他の科と変わりはありません。

 

手術を多く扱う病院であるか、リハビリがメインになっている病院であるかによってもその内容は異なります。

 

手術がメインの病院であれば手術前後の対応、ドレーンの管理、ADL拡大の援助、検査やリハビリへの送迎、医師の包交介助、入退院の対応などがあげられます。

 

リハビリがメインであれば手術やドレーン、医師の包帯交換はほとんどなく、その代りADL拡大の援助がメインになってきます。

 

私は手術がメインの病院で働いていたので、朝からまず手術出しをし、手術の患者さんが戻ってくるまでに他の担当患者さんたちの検温や清潔ケア。

 

午後は戻ってきた手術患者さんの対応をメインに行って、合間に他の患者さんの歩行練習をやるというのが代表的な1日の流れでした。

 

整形外科に特徴的な処置としてギプスやシーネ固定牽引もありますし、骨は出血しやすく止血しにくいという特徴から、術後に輸血が必要になることもしばしばあります。

 

予め自己血を準備しておくこともありますし、自己血返血機能が付いているドレーンもあります。

 

術後の出血をそのまま輸血のように本人に返血することが出来るんです!

 

こういった整形外科ならではの処置やドレーン類も多いので、整形外科を経験しておくことはあなたの看護師としての知識をより深めるきっかけになってくれると思いますよ。

 

整形外科の雰囲気って?忙しいの?

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手術がメインの病院であれば、外科病棟によくある体育会系の雰囲気が漂っていると思います。

 

手術から患者さんを連れて戻ってきたとなったら、一斉にみんなその人の所に行ってストレッチャーからベッドに移すのを手伝ったり、モニター装着やらバイタル測定などを分担してテキパキこなします。

 

手術の有無に関わらず、日常生活援助では動けない患者さんも多いので看護師が複数人で協力して行うことも多いです。

 

従って、 チームでの連携が重要で声を掛け合いながらみんなでやっていくという感じです。

 

忙しさは病院の特徴によって変わってきます。

 

緊急入院も受け入れているような病院ですと、やはり交通外傷などの突発的な入院もいつ来るか分かりませんし、手術に力を入れている病院では夕方まで手術が続くこともあります。

 

こういった場合は勤務終了間際まで対応に追われることが多く、残業になってしまう事もあります。

 

逆にリハビリテーションをメインでやっている病院であれば、患者さんの状態変化が少ないので突発的なことが起こりにくく、比較的時間内で終われるところが多いと思います。

 

整形外科で働く看護師に求められるものって?

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骨と筋肉に関する知識

整形外科で扱うものは骨と筋肉です。

 

骨の名前はもちろん、骨の特徴や加齢に伴う変化についての知識は大切です。

 

そして、骨に何らかの操作を加えたあと、重要になるのがその周辺の筋力アップです。

 

骨と筋肉は切っても切れない関係なので、どこの骨の周りにはどんな筋肉があるのかなどについての知識を勉強していく必要があります。

 

神経に関する知識

それと重要なのが神経です。

 

特に脊髄神経に関しては、脊椎の何番からどこの領域を支配する神経が出ているかなどが脊髄の手術を行っている病院で働くのであれば、必須の知識となります。

 

術後の観察項目にも反映されてきます。

 

手術の術式による制限の有無

整形外科の手術で特徴的なことは、手術後にやってはいけない動作、禁忌肢位というのがある場合があることです。

 

これは特に股関節やひざの手術の場合に発生しますが、例えば正座をしてはいけないとか、足を内転させてはいけないといった日常動作に関する制限がかかることがあります。

 

各術式がどのように行われているのかを知ることで、なぜその動作をしてはいけないのかが理解できるので、手術の方法についても知識が必要です。

 

糖尿病と褥瘡も多い

そして案外多いのが糖尿病褥瘡です。

 

糖尿病は悪化すると末梢の壊疽を引き起こし、下肢の切断などに至る人がいます。

 

そういった場合、指であれば形成外科で行うこともありますが、ひざ下からの切断などの場合は整形外科で行います。

 

糖尿病を持っている人は傷の治りも遅く、感染もしやすいので経過が長くなってしまう人が多いです。

 

自分では動けない人も多いのが整形外科。なので、褥瘡のリスクも大きくなります。

 

また、牽引やギプスなどによる医原性の褥瘡が起こるリスクも高いので、予防と観察が重要となります。

 

整形外科の魅力ってなに?

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元気で明るい

みなさんもご存知の通り、整形外科は死に直面することが他の科と比べれば少なく、回復していく事の方がほとんどです。

 

なので病棟の雰囲気も明るいですし、患者さんも前向きに治療に取り組んでいる人が多いです。

 

看護の力を実感できる

そして他の科よりもADLを拡大するための関わりであるとか、リハビリのための歩行訓練であるとか、患者さんと密に関わり、看護の力で患者さんを良くしていくことが出来ます。

 

そして、それを目に見える形で実感することが出来るんです。

 

昨日1人で立てなかった人が今日立てるようになったとか、昨日は隣のベッドまで歩くのがやっとだったのが今日は隣の部屋まで歩けたとか、患者さんの回復具合を実感できるので、すごくそこにやりがいを持つことが出来ます。

 

病態生理が理解しやすい

病態生理がシンプルだという事も魅力の一つと言えるかもしれません。

 

内臓疾患のようにここが悪いと連鎖反応でここも悪くなって、だからこういう症状も出てくるかもしれなくて…といった複雑な病態生理はあまりありません。

 

リウマチのような自己免疫性疾患もありますが、ほとんどの場合は影響は限局しています。

 

足なら足、背骨なら背骨とその神経の支配領域の部位というふうに、症状が出る場所ははっきりしています。

 

病態生理が理解しやすいと、それを踏まえた看護も導き出しやすいので、新人看護師でも患者さんに必要なことはなんなのかが分かりやすいと思います。

 

正直な話、整形外科の大変なところって?

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重労働が多い

重労働であることは否めません。腰痛ベルトは必須アイテムです。

 

日常生活援助を必要とする人が多いので車椅子に乗せるとか、体位変換とか、そういった重労働は多いです。

 

しかも、足の骨折で骨折した方の足に体重をかけてはいけないとなると片足で立たせる上に、その骨折した方の足を抱えてあげないといけなかったりします。

 

そうなってくると一人の介助では難しいこともあります。看護の基本であるボディメカニクスをいかに実践できるかがカギです。

 

ナースコールが多い

自分一人では動けないけれど、意識ははっきりしているクリアな人が多いのでとにかくナースコールの量は半端ないです。

 

トイレに行きたいはもちろんのこと、布団を取ってほしいとか、棚から本を取ってほしいなどの細かい用事まで結構あります。

 

車いす用のトイレの前にはトイレ待ちの車椅子渋滞が起きるなんてことも(笑)

 

メンタルケアが必要なこともある

基本的には明るく元気な患者さんが多い整形外科ですが、中には交通外傷で突然脊髄損傷になってしまったというケースもあります。

 

こうした場合、やはり最初は現実を受け入れることが出来ず、精神的に不安定になることもあります。

 

そういった方の精神的ケアも看護師の重要な役割ですが、時にそれが看護師の精神面にも悪い影響を与えることもあります。

 

整形外科看護師はどんな人におススメ?

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何にでも向き・不向きってあると思うんですが、体育会系のノリが好きな人は整形外科に向いていると思います。

 

手術をメインでやっている病院であれば尚更ですが、外科系の病棟はスピードを求められることが多いですよね。

 

術後の対応もそうだし、回復も早いのでタイムリーな看護の提供が肝心です。

 

そういう早い展開について行くスピード感は重要です。

 

それに時間で決められたことをその時間に必ず行なう事も大切です。

 

手術やリハビリなど時間で区切られて決められていることが整形外科は多くあります。

 

手術室に入る時間はあらかじめ決められていますがその正確な時間は15~30分前くらいに決まることがほとんどです。

 

その決められた時間通りにちゃんと手術室に患者さんをお連れすることが出来るようにならないと、手術室にも迷惑をかけるし、何より患者さんだって不安になってしまいますよね。

 

時間通りに行う事だったり、タイムリーに対応するためにはチームでの連携が非常に重要なので、「みんなで協力してちゃっちゃと終わらせるぞ!おー!」みたいな、一致団結して取り組みます!というのが好きな人にはとってもおススメです。

 

逆に、自分の仕事は自分でマイペースにこなしたい派の人にはあまり向かないかもしれませんね。

 

それにやってあげたい精神が強すぎて、なんでもかんでも手を出したくなる人も向いていません。

 

自分で出来ることはたとえ時間がかかってもリハビリのために自分でやってもらうことが重要です。

 

そこの線引きはしっかりしないといつまでも患者さんのADLは拡大していきません。

 

整形外科って患者さんからのクレームが多いって本当?

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整形外科は一人では思うように動けないけれど頭は元気という人が多いのが特徴です。

 

それ故に、1人で動けないことにストレスを感じていることが多いですし、いちいちこちらに援助を頼まなくてはならないという申し訳なさも患者さんは感じていらっしゃいます。

 

そのストレスから思うような援助が得られないと不満が爆発したり、申し訳ないと思っているからこそ、看護師の態度が少しでも悪いと嫌がられているんだと思われたりすることが多く、クレームにつながることも多々あります。

 

最も多いのはトイレに連れて行ってほしいと頼んだら不満そうな顔をされたとか、「またですか?さっき行ったばかりですよ。」と言われたりしたという訴えです。

 

やはり、トイレに関しては羞恥心もありますし、頼むのは申し訳ないと感じる方がほとんどです。

 

なので、たとえ頻回なトイレの訴えであっても明るく笑顔で対応することと、「今日はお手洗いの回数が多いですが残尿感やお腹の痛みはありませんか?」などといった症状の有無を確認するような言い方にするなど、特に注意が必要です。

 

おわりに

整形外科は基本、明るく元気で回復過程を見届けることが出来ると思っていただければいいと思います。

 

私は何より、自分がやったことが確実に患者さんを回復させることに役立っていると実感できることがモチベーションになると思います。

 

体育会系のノリが好きで、テキパキ働きたいと思っているならきっと整形外科は向いていると思いますよ。

 

整形外科はリハビリに関する知識も付きますので、後に在宅看護や介護施設などで働くときにも役に立ちます

 

一見特殊なように思われがちですが、整形外科での経験は高齢者に関わるうえで必要な知識や患者さんに負担をかけない移動介助などが出来るようになるので、どんな科に行っても役に立ちます。

 

あなたも整形外科看護師が楽しそう、おもしろそうだなと思ったら、ぜひ1度整形外科で働いてみてはいかがでしょうか。